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2011年4月24日 (日)

光電子増倍管コレクション

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私が光電子増倍管に魅せられたのは、微弱光関連の測定を行っていたときでした電源や耐衝撃性の問題からAPD(アバランシェフォトダイオード)やPINフォトダイオードを用いて測定装置を組んでいましたが、どうも上手く測定できずにいました。そこで光電子増倍管を使ったところ呆気無く測定できてしまいました。
半導体センサーでは到底到達できない圧倒的な高感度とS/Nの良さに一瞬で魅了されてしまいました。究極の光センサーと言っても良いでしょう。
しかもヘッドオンタイプの光電面の美しさと、ダイノードの緻密さもその魅力の一つです。

それでは、はじめに光電子増倍管の原理について簡単に説明したいと思います。
光電子増倍管とは光センサーの一種で光電管を派生させたものです。
本来光電管は光電面に光が入射したときに光電効果によって放出された電子を電流として検出するものですが、光電子増倍管は光電面から放出された電子を高電圧をかけることで加速します、加速された電子は一段目のダイノードに衝突します。その衝撃でさらに多くの電子が一段目のダイノードから放出されます。さらに放出された電子は二段目のダイノードに向かって加速され、衝突しさらに多くの電子を放出します。これを複数段重ねることによって大きな増幅度をえることが出来ます。

左側の3本はヘッドオンタイプと呼ばれるタイプで大きな面積の光電面を得るのに適しています。右側の4本はサイドオンタイプと呼ばれるタイプで安価で大量生産に向いているのと特性が優れています。さらに光電面の種類によって分光感度特性が異なるため検出したい光の種類によって使い分けが必要です。

このままだと製品の説明になってしまいそうですのでコレクションの説明をすることにしましょう
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これは浜松ホトニクス製 バイアルカリ光電面 R1307です 透過型光電面が美しい金色に輝いています。
ヘッドオンタイプはダイノードの精密な組み上げが見るものを虜にさせます。しかも光電子増倍管はすべて手作りで一本一本手作業で組み立てられています。ほとんどが受注生産で価格も一本数十万円です。

一番上の写真の左から3番目の光電子増倍管は極めて小さいものですが、フォトンカウンティング仕様のR647 selectは製造されたロットの中から特に性能のよいものを選別したもので一本11万円程です

右側の4本はサイドオンタイプです、すべてマルチアルカリタイプで紫外から近赤外まで高い感度を有しています
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これは浜松ホトニクス製 H6240-20 フォトンカウンティングモジュール サイドオンタイプ マルチアルカリ光電面 です。
このモジュールは高圧電源と増幅器、ディスクリミネーター、パルスシェイパー回路が内蔵されており電源さえ供給すればシングルフォトンの入射があったときにパルス信号が出力されるようになっています。このモジュールを使えば簡単にフォトンカウントを行うことが出来ます。

保管上の注意ですが

光電子増倍管に用いられている光電面は高電圧をかけていない状態でも強い光を受けると劣化するので通常時は遮光保存を行う必要があります。ヘリウムガス雰囲気下では、真空度が急速に劣化するというのもありますが一般の保管場所では問題ないでしょう

番外編
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これはγ線検出に使われるNaI(TI)シンチレーターですNaI(TI)結晶は強い潮解性をもつので密封されていますこれと光電子増倍管を組み合わせる事によってガンマー線検出及びエネルギースペクトル測定を行うことが出来ます

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コメント

光電子倍増管とシンチレータでここにたどり着きました。PETとフォトマルで遊んでいる人を探しています。

投稿: kiku | 2011年7月11日 (月) 20時11分

おお!おたかい(笑)
まさか売っていてしかもハンドメイドだとは・・・。

投稿: | 2015年2月17日 (火) 20時07分

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